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自動車保険で最低限入っておくべき内容(おすすめ)について

2020年8月3日

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自動車保険で最低限入っておくべき内容(おすすめ)について

2020年8月3日

 

 

こんにちは! Naga-sanです。 

損保会社事故対応担当者が語る、自動車保険関連のお話しの3回目。

自動車保険で最低限入っておくべき内容について、お伝えします。

 

自動車保険に加入や更改する際、

その内容をどうするか?迷っている方、参考にしてみて下さい。

 

保険会社や保険代理店の勧める内容で加入されている方も多いと思いますが、

損害保険会社で交通事故担当の仕事をしている私が考える最低限入っておくべき内容は、、、

 

以下の5つだけです。 

 

1.対人対応無制限  

2.対物対応無制限  

3.人身傷害保険 

4.個人賠償保険特約 

5.弁護士特約 

 

これ以外については、

お財布と相談して決めて頂ければ良いと思います。 

 

「じゃあ、その5つを網羅した内容にするとして、どこの保険会社がおすすめ?」 

 

はい、それについても私の考えをお伝えします、、、。(^-^;

 

対人賠償保険は無制限が原則

 

対人賠償保険について、簡単におさらいしておきます。 

 

対人賠償とは交通事故であなたが加害者になってしまった際、

相手の怪我や死亡を補償するための保険です。

 

まあ、自動車保険に加入するという事は、

対人賠償保険と後述する対物賠償保険に入る事と同義になります。

 

そして対人賠償保険の内容は無制限が「おすすめ」ではなく、

原則と考えて下さい。 

 

でも、、、

 

「自賠責保険でも補償されるよね?」という方もいらっしゃるかもしれませんが、

自賠責保険では補償に限度があります。 

 

その支払限度額は被害者1名につき傷害(怪我)120万円、死亡3,000万円、後遺障害4,000万円で、

 

この金額で賄えない分を任意自動車保険が対応する事になります。

 

「へえ、結構な金額じゃない!」って思っている方、

まさかいないですよね?

 

小さな事故であれば、

怪我対応も120万で収まる可能性があるかもしれませんが、

万が一相手が入院して手術が必要になったり、

最悪、死亡してしまったりしたら、

自賠責保険で賄えるものではありません。 

 

被害者が死亡した場合、

簡単に億という数字まで跳ね上がる可能性があります。 

 

余談ですが、

私が担当した契約者の中にタクシー会社がありました。

 

法人契約者ですが、

そのタクシー会社の対人賠償補償の上限は1億円となっていました。

 

法人契約なので、

少しでも保険料を下げたいというのは分からなくもないですが、

対人補償上限を1億円としている事に恐ろしさを感じました。

ましてや事故発生率が高いタクシー会社なのに、、、。 

 

さて、

対人賠償保険での保険会社の役割は、

契約者に代わって被害者との窓口になり、示談まで持っていく事がミッションです。

 

しかし、、、

自賠責保険に加入していなかったり補償期間が切れていたりした場合、

保険会社は契約者に代わって被害者の窓口にはなれないので注意下さい

 

必ず、自賠責保険に加入している状態である事が必須条件となります。

 

対物賠償保険も無制限が良い

 

続いて、対物賠償保険ですが、

こちらは被害者の壊れてしまった車や物を補償するものですね。

 

こちらも法人でなく個人で加入される場合は無制限が良いと思います。

 

5万円や10万円まで免責という考えもありますが、

個人で加入される場合、無制限と大きな金額差はないと思います。

 

因みに免責とは、

免責で決めたが額までは自己負担し、

それを超える部分を自動車保険でまかなうという考え方です。

 

そして、

重要な点として対物賠償で頭に入れておくべき事は、

過失割合です。

 

事故を起こして被害者に損害を与えてしまったと言っても、

加害者側が全て悪い場合は少ないです。

 

過失割合が100:0というケースとしては、

信号無視した事故、止まっている車への追突くらいでしょうか?

(まあ、この追突事故もかなり多いのですが) 

 

多くの事故では、

被害者側にも必ず過失が発生する場合がほとんどです。

 

そし対物賠償は、

その過失割合に応じた金額を加害者と被害者がお互いに補償し合うという考え方になります。

 

想像できるかもしれませんが、

この過失割合で結構もめます。 😈 

 

ですので、、、

100:0という過失割合以外は、

基本、保険会社同士で交渉していく事になります。

 

加害者と被害者の保険会社が当事者間に入って過失割合を決めた上で、

賠償していくかたちですね。 

 

ここまで話すと、、、

「じゃあ、対人賠償では過失割合はないの?」

っていう声が聞こえてきそうです。 

 

対人賠償については、

自賠責保険の補償範囲内でしたら過失割合は問われません。 

 

自賠責保険限度額ではまかないきれなくなり任意保険を使用した場合、

過失割合が考慮されるかたちです。 

 

最終的な賠償金の案内を被害者にしますが、

ここで過失割合額を差し引いて提示するかたちです。

 

このあたりについては、また別記事にまとめたいと思っています。 🙂 

 

人身傷害保険は被害者事故でも利用できる

 

人身傷害保険とは、

自損事故で自身や同乗者が負った怪我の治療費や休業損害などを補償するものです。

 

自損事故って分かりますよね? 

 

自身の運転ミスで電柱や車庫に追突してしまったような相手がいない単独事故の事です。 

 

また、被害者事故の場合、

加害者側保険会社が怪我対応するのが一般的ですが、

加害者側が被害者側の怪我を認めなかったり、

過失割合でもめてしまったりした場合、

自身加入の人身傷害保険で怪我対応する事ができます。 

 

「怪我なんだから、自賠責保険利用できないの?」

っていう質問がきそうですね、、、。

 

自賠責保険は、

あくまで相手側の怪我救済を目的とした保険ですので、

運転者自身は利用できません

 

ただし、

同乗者は相手として見なされますので、利用できます。 

 

ちょっと複雑になってきちゃいましたかね?? 

 

まあ、余り深く考えず、

人身傷害保険は必ず加入しておいて下さいという事です。

 

個人賠償保険もマストと考えるべし!

 

次は個人賠償保険です。

前述の3つについては一般的な考え方としてマストの内容ですが、

損害保険会社の交通事故対応の仕事をしている私からすると、

この「個人賠償保険」もマストになります。

 

何故か? 

 

次のようなケースが多数発生しているからです。 

 

車と自転車の交通事故は良くあります。

一般的に弱者優先となりますから加害者は車側になるケースが多いです。

でも、自転車側にも過失割合が発生している事故で、

加害者側の車にもキズがついてしまい修理する必要があった場合、

過失割合に応じて、

被害者(自転車)側にも補償する必要がでてきます。

 

それぞれの物損金額を過失割合に応じて補償するわけです。

 

そうすると、

車の修理費は結構高くつくので、

過失割合が低いと言っても、被害者側が車の修理費を負担しないといけないケースが発生してしまうんですね。 

 

そこで利用できるのが「個人賠償保険」です。 

 

保有している車に個人賠償保険を付けておけば、

このようなケースに利用できます。

 

また、

車と関係関係ない日常生活で発生させてしまった場合でも使えます。

 

自転車に乗車中に歩行者と接触して怪我させてしまった、

デパートで高額な食器を落として割ってしまった、

飼い犬が他人に噛みついて怪我させた、、、等々。 

 

必ず付帯しておくべき内容です。 

 

因みに、

個人賠償保険は自動車保険だけではなく、

他の保険(生命保険等)にも特約として付けられますので、

そちらで付帯していれば、自動車保険に付ける必要はありません。 

 

自動車保険の加入や更改前に、

他で付いていないか確認してみて下さい。

 

弁護士特約は被害者になってしまった時に

 

そして、もう一つ、

必ず付けておくべきは弁護士特約です。

 

この弁護士特約は、

自分が被害者になった時に利用できるものです。 

 

事故に遭い、

通院や入院してしまった際、

加害者側の保険会社と示談交渉していく事になりますが、

その示談交渉を弁護士委任する際、

その費用を保険でまかなってくれるものです。 

 

委任するタイミングはいつでも問題ありません。

 

事故に遭って直ぐでも、

加害者側保険会社から賠償金案が提示されてからでも構いません。 

 

大きな事故で怪我もなかなか良くならないような場合、

弁護士委任された方が良いと思いますが、

弁護士特約がないと自費で負担する事になります。 

 

ご存じの通り、

弁護士費用はそれなりにかかります。

 

着手金だけでも最初に10万円程度は必要になります。 

 

大きな事故に巻き込まれたくはありませんが、

何のための保険か?を考えた場合、

弁護士特約は必ず付けておいた方が良いです。 

 

私が経験した例を一つお話しします。 

 

結構大きな追突事故に遭われた被害者を担当した時です。

 

その被害者は頸椎と腰椎の痛みを訴えておりましたがなかなか良くならず、

6カ月経過しました。

 

打撲捻挫系の怪我の場合、

保険で対応できる期間(賠償治療期間)の目安は半年程度です。

 

事故の大きさや通院頻度を考えると、

「これなら、14級の後遺障害は出るかな?」って思い手続きしたのですが、

結果は非該当でした。 

 

この結果に対して異議申し立てをする事はできるのですが、

その手続きをするには、

やはり交通事故事案に慣れた弁護士の力が必要になります。

 

ところが、、、

 

その被害者の方は弁護士特約を付けておらず、

費用の件も考えると異議申し立てはあきらめる事となりました。

 

その方、

本当に辛い怪我であった事は分かっていたので、

異議申し立てをキチンとすれば、

該当したのではないかと思っています。

 

後遺障害に該当する事で、

案内できる賠償金額は大幅に違ってきます。

 

勿論、お金だけの問題ではないのですが、

その後に継続する自費での通院費用の事も考えると、

何とかしてあげたかったと思う事案でした。

 

弁護士特約については、

また別記事でもう少し詳しくお伝えしたいと思っています。

 

どこの保険会社がおすすめ??

 

自動車保険に加入する際、

最低限必要と考える5つについてお伝えしてきましたが、

さて、その内容を踏まえ、どこの保険会社がおすすめでしょうか? 

 

保険会社も昔からある大手損保会社から外資系通販、

国内系通販、、、まあ、いろいろあります。 

 

最近、

自動車保険(特に通販系)のテレビCMが増えたような気がします。

何故なんでしょうかね?? 

 

余談ですが、

SXXX損保さんのCM、結構笑えます! 

「そこまでやる!」っていうやつ。

別にどこの損保会社でも普通にやっている事ですけどね。 

 

さて、

どこの損保会社がおすすめでしょうか??? 

やはり私がいる損保会社でしょうか? 

確かに大手ではありますが、、、 

 

結論は、

どこでも良いです!!(笑)、

前述した5つの内容を網羅してさえいれば、、、。 

 

自動車保険会社の比較サイトを利用して、

価格で決めても良し、

利用している方の意見を参考にしても良しです。  

 

でも、

私だったら候補としてあげる保険会社について記載しておきますね。

 

それは、、、

大手損保4社の関連通販系会社から選ぶと思います。

 

何故か??? 

 

通販系とは言え、

そのバックには大手4社がいて連携している事と通販系なので保険料がリーズナブルである事です。

 

そして、

仕事がら他の保険会社と電話で話す機会が多いのですが、

やはり大手4社とその関連損保会社の方は、対応がしっかりしている印象があります。

あくまで個人的な意見ですけどね。 😀 

 

参考:自動車保険見積比較サイト

保険の窓口インズウェブ     ⇒ 通販系自動車保険の見積比較サイト

保険スクエアbang!自動車保険   ⇒ 通販系+大手4社自動車保険の見積比較サイト

 

ではまた... 犬

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